2008年11月30日日曜日

横浜:Discharge Mode to Order展クロージング

お蔭様で好評をいただけた実験展「Discharge Mode to Order」も本日で最終日。展覧会中に作品が変化していった「KTTK」のプロセスを振り返り、その後を考えるトークセッションを開催しました。会場にはヴィヴィアン佐藤さんにもお越しいただき、とても華やかに♪
トークでは、作品のプロセスのみなず、津村さん、金氏さん両氏の作品制作に対する姿勢や思いも話していただき有意義なトークセッションとなりました。このプロジェクトが何か次のステップに繋がれば、と思い、今後このプロセスをまとめ、しっかりとした資料としていきたいと考えています。
展覧会の開催に際し、本当に多くの方にサポートいただきました。ご協力いただいた全ての皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

2008年11月29日土曜日

横浜:アートアンドホームコレクション

二日間という短いアートフェアでしたが、FECにとっては実りの多いフェアとなりました。私たちが手がけた「Our sweet dream house」の展示も好評でしたし、販売に至った作品もありました。今水戸芸で展示されている岩崎さんの作品も家の中での展示にぴったり。
トークでは、サラリーマン・コレクターの宮津様、東京画廊の山本様、みかんぐみの曽我部様とゆっくりアートトークができ、未熟ながらナビゲーターを勤めさせていただき、そしてお話自体も勉強にもなりました。住宅展示場を使ったアートフェアは日本ならではのフェアですし、実際に作品が家に飾られることをイメージしながら購入もできるので是非来年以降も継続してもらいたいものです。

2008年11月26日水曜日

横浜:Our sweet dream house

横浜美術館向かいの住宅展示場を舞台に開催されるアートフェア「横浜アート&ホームコレクション」のプロジェクトホーム3の企画をAITの堀内奈穂子さんと一緒に進めています。会期は今週末の11月28日と29日の二日間。私たちの担当のハウゼ棟では、二人が空想夫婦になりきって、空想夫婦が夢見る「理想の夢の家」をテーマに、ささやかな日常に潜むスペジャルな出来事をキーワードとして若いアジアの10組のアーティスト(日本、中国、韓国、台湾、オーストリア)の作品を紹介します。
参加アーティストの一人である遠藤一郎さんからイメージテーマも頂き、他のアーティストの作品もほぼ準備完了、明日から設置作業が始まります。また、フェア期間中のトークのナビゲーターも務めますのでそちらもよろしくお願いします。是非週末は横浜へ!

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Our sweet dream house
空想夫婦が夢見る「理想の夢の家」をテーマに、ささやかな日常に潜むスペジャルな出来事をキーワードとして若いアジアの10組のアーティスト(日本、中国、韓国、台湾、オーストリア)の作品を紹介します。

日時:2008年11月28日(金)~11月29日(土)11:00~20:00
企画:金島隆弘(FEC)、堀内奈穂子(AIT
監修:横浜美術館、横浜アート&コレクション展実行委員会

展示の詳細はFECのHP
をご覧ください。

□ 横浜アート&ホームコレクション 記念トーク □
*いずれもアートフェアチケットで当日ご参加いただけます。

11月28日(金)
トークセッション #1
18:00-19:00「コレクターのドリームハウス」
出演:宮津大輔(サラリーマン・コレクター)
11月29日(土)
トークセッション #2
14:00-15:00「現代アートを買う」
出演:山本豊津(東京画廊+BTAP ディレクター)
トークセッション #3
16:00-17:00「現代アートと住まう」
出演:曽我部昌史(建築家/神奈川大学教授、みかんぐみ共同主宰)

横浜アート&ホームコレクション
日程:2008年11月28日(金)- 29日(土) 11:00-20:00(入場は19:30まで)
入場料:1,000円(中学生以下無料)チケット購入、詳細はこちら http://www.yaf.or.jp/yahc/

2008年11月25日火曜日

横浜:Happening by 津村耕佑&金氏徹平

週末に両氏によるハプニングがあり変化した本日のKTTKの様子です。だいぶ要素が増えてきました。週末には多くのお客様にお越しいただき、あっという間に25日。展覧会も残すところ5日です。次回は27日の夕方から金氏さんによるハプニングがあるのでお時間がある方は是非。
今日は展覧会のコンセプトについて少し触れたいと思います。今回の展覧会には大きく二つのコンセプトがあり、ひとつは「組み合わせ」、もうひとつは「流れと変化」です。「組み合わせ」については、両作家とも作品や商品を作る上で強く意識していると考えていて、例えば津村さんは、衣服に家という概念を持ち込んで新しい服をつくり、それがFinal Homeというブラントとして成立しています。金氏さんのWhite Dischargeシリーズは、関係ないもの同士を組み合わせることで違った意味を持つ作品を成立させています。シリーズの平面作品は、元々は関係のない白地図や塗り絵の線をつなぎ合わせて別の平面をつくり、違った余白を生んでいます。立体作品も元々は関係のないフィギュアが組み合わされていて、今回の展示作品は軍隊のフィギュアに別のキャラクターのパーツが組み合わされていて、その接合部を空白の状態とし落書きのように顔を描くことで、新しいキャラクターに作り変えられています。そういった両氏の「組み合わせ」の感覚が非常に面白く、今回の展覧会では、その両氏を「組み合わせ」たらどういったことになるかを試みる展覧会となっています。展覧会のタイトルも、金氏さんのWhite Dischargeと、津村さんのART iTでの連載シリーズ「Fantasy Mode to Order」を掛け合わせて「Discharge Mode to Order」というタイトルとしています。
もうひとつの「流れと変化」は、オープニングだけで展覧会が完結せず、会期中に展示が常に変化している状態をつくりたかった、そしてその意図を反映した作品が今回の両氏のコラボレーションワーク「KTTK」です。この作品は壁面の位置を私が決めたのみでほとんどの部分を両氏に丸投げした作品で、ルールやゴールを設けず始めました。そのプロセスは展覧会最終日のトークで深くお話してもらう予定ですが、この作品はこの状態で完結することなく、この作品を通じてそれぞれの作品や商品に繋がっていく過程となって欲しいという思いがあり、展覧会のコンセプトにもあるブレインストーミング的な場としての状態的な作品として捉え、最終日にはどうこれがお互いのクリエイティビティに繋がっていくか、繋げられるか、を議論できればと思っています。
この「組み合わせ」と「流れと変化」は、アート以外でも広く今の日本の社会において、今の時代的でもあり、時代が求めている部分もあり、かつ他のアジアには見られない日本的な軽やかさでもあり、そういったトーンに乗る二人のクリエイティビティを、今後機会があれば日本以外のアジア地域でも見せられる機会を作ることができれば、と考えています。

2008年11月22日土曜日

東京:チャロー!インディア

昨日は本町実験ギャラリーを閉めた後、本日から始まったインド美術の新時代展「チャロー!インディア」(:ホームページがかなりかわいいです)のオープニングに行ってきました。ここのところアジアをふらふらしていたので、森美術館のオープニングに足を運んだのは久しぶり。到着がぎりぎりになってしまったので、駆け足でしか展示を観れませんでしたが、かなりいい展覧会に仕上がっておりました。インドの現代美術は北京やアジア各地のビエンナーレなどで結構観れてたりしていましたが、揃って観れるのはやはりいいです。インドの現代美術はちょっと中国の現代美術と似ている部分もありますが、よりカラフルで軽やか。かなり楽しい展覧会なので是非足を運んでみては。私も昨日はゆっくり観れなかったのでまた行くつもりです。
あと、これを機会にART iT 14号のインド特集も是非ご覧ください!

2008年11月20日木曜日

横浜:Happening project「KTTK」

オープニングからだいぶ表情が変化したコラボレーションワーク「KTTK」の本日の様子です。ちなみに、KTTKとは、アーティストの頭文字を組み合わせたタイトルで、オープニングにはさりげなくこの頭文字に由来する音楽が流れていました。今後のハプニングプロジェクトのスケジュールは以下を予定していますので、是非遊びに来てください。

22日:津村耕佑と金氏徹平によるハプニング(15:00-19:00)
27日:金氏徹平によるハプニング(17:00-19:00)
30日:津村耕佑と金氏徹平によるハプニング(15:00-18:00)

また、最終日にはハプニングプロジェクトの後、クロージングトークセッションを予定しておりますのでそちらもあわせて。

Discharge Mode to Order クロージングセッション
「ハプニングプロジェクトを振り返る」
展覧会開催中にその場で作品を作り上げるコラボレーション型ハプニングプロジェクト「KTTK」を振り返るトークイベントを展覧会最終日に開催します。

日時:11月30日(日) 18:00-20:00
会場:本町実験ギャラリー
出演:津村耕佑、金氏徹平
ナビゲーター:金島隆弘

展覧会の詳細はFECのHP
http://www.fareastcontemporaries.org/project3/pj31.html
をご覧ください。

2008年11月18日火曜日

横浜:Happening by 金氏徹平

本日17時~19時まで金氏徹平によるハプニングプロジェクトを開催しました。今回の展覧会では、ギャラリー入って左側の壁面全体ががコラボレーションスペースとして確保され、津村耕佑と金氏徹平が交互に展覧会期間中にギャラリーに通ってもらい、そこでハプニングを起こしてもらっています。
展覧会が始まってから今回が最初ののハプニングプロジェクトでしたが、金氏さんは木材や白地図の切抜きなどを持ち込み、インスタレーション。これからクロージングまでにこの壁面がどのように変化していくか楽しみです。

2008年11月15日土曜日

東京:連続レクチャー「日本美術のアジア輸出」

NPO法人A.I.T.(アート・インタラクティブ東京)が主催する連続レクチャー「日本美術のアジア輸出」の第1回目に、シンワアートオークション代表の倉田陽一郎氏と共に講師として出演してきました。司会を務めていただいた平塚市美術館学芸員の端山聡子氏共々、前からの知り合いだったこともあり、レクチャーは和やかに楽しく進行。倉田さんがオークションのお話を丁寧に、そして私は中国での体験談を通じた日本の現代美術のアクセプタンスについてお話しました。
なお、この連続レクチャーは計4回のシリーズもので、プログラムは以下の通りなので、ご興味のある方は是非。

08.11/15
①「アジアのオークションで人気のある日本美術」
講師:倉田陽一郎(シンワアートオークション代表)
講師:金島隆弘(FECディレクター)
司会:端山聡子(平塚市美術館 学芸員)

08.12/6
②「アジアに進出する日本の建築家」
講師:六角鬼丈(建築家/東京藝術大学美術学部長、建築科教授)
講師:迫慶一郎(建築家)
司会:樋田豊郎(A.I.T. 理事長)

08.12/14
③「アジアに進出するメリット――美術作家の判断と覚悟」 
講師:矢柳剛(美術作家)
講師:小林浩(美術作家)
司会:大西若人(朝日新聞社文化グループ記者)

08.12/23
④「日本美術の北京進出と日中文化交流」
講師:田畑幸人(東京画廊+BTAPディレクター)
講師:三潴末雄(ミヅマアートギャラリー代表)
司会:片岡真実(森美術館 シニア・キュレイター)

2008年11月14日金曜日

横浜:Discharge Mode to Order展オープン!

いよいよ展覧会が始まりました。展示も順調に完了し、過去の作品もしっかり楽しめますし、展覧会期間中に作家がコラボレーションをするハプニングプロジェクト「KTTK」も面白いかたちで進んでいきそうです。展覧会はトリエンナーレのスケジュールと一緒の11月30日までですので、是非お越しください!私は会期中28日と29日を除き、毎日ギャラリーにいる予定です。28日と29日も横浜アートアンドホームコレクションとギャラリーとを行き来する予定ですので、もしお越しの際には事前にご連絡を。

2008年11月9日日曜日

横浜:Discharge Mode to Order展設置開始

いよいよDischarge Mode to Order展の設置開始です。作品は全て搬入完了、いよいよ明日から設置開始。DMの印刷が遅れてしまったので、WEBとE-mailでのお知らせがメインとなってしまいますが、オープニングパーティーが14日にあるので、お時間がある方是非足をお運びください。また、興味がありそうな友人がいましたら、是非情報を転送してください。よろしくお願いします!応援もよろしくお願いします!

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Discharge Mode to Order 津村耕佑x金氏徹平展
もの、意味、概念、メディアを解体しながら作品/商品を創り上げる二人の展覧会。過去の作品を「放電(Discharge)」し、お互いのクリエイティビティを開放するところから展覧会をスタートさせ、ブレインストーミングのようなやりとり(ハプニングプロジェクト)を重ねながらコラボレーション、最終日にはそのプロセスを振り返るトークセッションを開催、会期中に展示が常に変化していきます。

2008年11月14日(金)18:00‐20:00 オープニングパーティ
2008年11月30日(日)18:00‐20:00 クロージングトークセッション
会期:2008年11月14日(金)- 11月30日(日)10:30‐19:00
展覧会やハプニングプロジェクトなどの詳細は以下をご覧ください。
http://www.fareastcontemporaries.org/

会場:本町実験ギャラリー(入場無料、休廊日なし)
住所:〒231-0005
神奈川県横浜市中区本町5-49丸忠センタービルB1F
電話:045-633-6395(会期中のみ)

津村耕佑
1959年生まれ、東京在住。「FINAL HOME」のファッションデザイナーとして創作を行いつつ、時代・社会・都市を見つめる造形作家としても活動する。近年の活動に、グループ展「美麗新世界:当代日本視覚文化」(北京、広州、07年)、「MUZIN/夢神」(ナンヅカアンダーグラウンド、08年)など。著書に、「妄想オーダーモード(FANTASY MODE TO ORDER)」をまとめた、「FANTASY MODE」(グラフィックス社)がある。

金氏徹平
1978年大阪生まれ、東京在住。京都市立芸術大学大学院彫刻科修了。近年の活動に、「金氏徹平展 splash&flake」(広島現代美術館、2007年)、グループ展「美麗新世界:当代日本視覚文化」(北京、広州、07年)、「MOTアニュアル2008」(東京都現代美術館、08年)など。09年3月20日から5月25日まで横浜美術館で個展を開催する。

主催:FEC 協力:BankART1929、ART iT、ナンヅカアンダーグランド、横浜美術館 協賛:COEDO

2008年11月1日土曜日

Singapore:ビエンナーレめぐり

ビエンナーレめぐり第3弾(笑)
知り合いの人がまとめてシンガポールに行く機会があることを聞きつけ、私もついつい足を伸ばしてきてしまいました。シンガポールはなんと初上陸。近いと思っていましたが、日本から結構あります。かなり南なので11月でもかなり暑いです。
肝心のビエンナーレですが、前回に比べ今回はかなり予算も厳しかったようでこじんまりとした印象はぬぐえませんでした。でもその中できらりと光る作品がいくつかあり、会場も3箇所に分散していたこともあり、1日があっという間に過ぎていってしまいました。私のお気に入りの作品は、写真にもあるErlich Leandroの床屋さんの鏡線対称の作品「Hair Salon」とOp de Beeck Hansの雪景色が果てしなく広がる「Location」。それぞれ別の作品が日本の金沢21世紀美術館(プールのインスタレーション)と、十和田美術館(ドライブインのインスタレーション)で見ることができます。
シンガポールはやはり歴史が浅いので街全体がディズニーランドのよう。ビルもへんてこな形をしているものが多いし、歴史的な建物も全て白く新しく塗られているのでなんとなくふわふわしている街で落ち着きませんでした。また最近ちょっと予定を詰め込みすぎたのもあり、疲労と高い気温で私もふわふは、ふらふらしてしまいました。。あまり積極的にまた来てみたい、と思える街ではないですね。正直。